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これからの日本チェス界について

ブログを更新するのもかなり久しぶりなので、文章が下手になっていたり、ユーモアを交えようとして滑ったりするかもしれませんがご容赦ください。

さて、ご存知の通り『日本チェス協会』(以下JCA)が解散し、『National Chess Society of Japan』(以下NCS)が新たに発足しました。
それに伴い日本のチェス界の在り方に関する様々な意見がTwitter上やブログ上で活発に飛び交っております。

私もそれに便乗して私見を述べておきたいと思います。

 

 

1.JCAに関して
2.NCSに期待すること
3.プレイヤー側に関して
4.FIDE戦の増加に関して
5.日本でチェスが普及するために必要だと思うこと
6.地方のプレイヤーが東京の大会に足を運ぶということ

 


1.JCAに関して
まず『日本チェス協会』に関してですが、ネット上で囁かれていたように問題を抱えていた組織ではあったと思います。
誇張された表現や真偽不明なものも混じっていますが、JCAに関して調べると悪評ばかりが目につき、入会を躊躇う人もいたのではないでしょうか?
それについて今更書き連ねて批判することはしません。

それでも私はJCAが日本のチェス界で果たしてきた役割(大会運営、レーティング管理、機関誌の定期的な発行など)には感謝しています。
本来は直接謝辞を述べるべきでしょうが、遠方にてこの場でありがとうございましたと言わせてもらいます。

 


2.NCSに期待すること
NCS設立おめでとうございます。私を含め多くの人が新組織の発足で日本のチェス界が良い方向に発展していくことを期待しています。
新代表であるヒーバート由美子さんは海外に足を運んで国際アービターの資格を獲得し、日本の大会の質の向上や普及に取り組んでいる方です。
日本のチェス界を良くしていこうという気持ちや情熱をもってNCSを設立してくれたのでしょうから、私は応援しています。

 

私がNCSに要望を述べるとすれば、『財政の透明化』です。
残念ながらJCAでは会員の支払った年会費や大会の参加費がどのように使用されたのか不明瞭でした。

自分が払ったお金がどのように使われているのか、は気になります。
また組織がどれほどの資金力があるかで実際に行うことのできる活動の可否も見えてきます。
多分皆さんそれぞれにチェス界が発展するためのアイデアを持っているかと思いますが、
(GMに来日してもらう、大会の頻度を上げる、地方開催を増やすetc,)
それが実現可能かどうか議論するためにも財源、財政状況を知りたいです。
財源は埋蔵金などと宣う政治家はただの夢想家に過ぎません、何かをするにはお金が必要ということは社会人になってから意識する機会が増えました。

 


3.プレイヤー側に関して
JCAや過去の対戦相手に対して私が反省すべきことはいくつかあり、例えば大会に当日参加で飛び入りしたり、試合開始時刻に遅刻したこともあります。
当然これらの行為は円滑な大会運営を妨げたり、対戦相手に礼を失することになってしまい、申し訳ありませんでした。

 

個人がチェス界にできることは微力かもしれませんが、とりあえず大会に参加するだけでもそれはチェス界を盛り上げることだと思います。
たくさん人が集まるってだけでもイベントにとっては重要なことではないでしょうか。

で、人が集まって大会の規模が大きくなればそれに比例して運営の負担は上がります。
盤と駒とチェスクロックの準備だけでもそれなりの手間でしょう。
使い終わったチェスセットの片づけ、会場の机のセッティング、運営に感謝を伝える。
些細なことの積み重ねがチェス界を良くすることに繋がるハズです。

 


4.FIDE戦の増加に関して
JCA時代はGWの全日本選手権とお盆のジャパンリーグの年2回がFIDE戦でしたが、
NCSはこれに加え、ゴールデンウイークオープン(旧ゴールデンオープン)や女子選手権、シニア選手権をFIDE戦の大会として加える旨をお知らせしています。
私はFIDE戦が増えることには賛成です。
レーティングが全てではありませんが、私の場合はこの増減がモチベーションに大きく影響していますので、国内レーティングに加えて、FIDEレーティングのかかった試合の機会が増えるのは歓迎です。
何よりFIDEレーティングは世界と繋がっています。遥か彼方ですが世界チャンピオンのCarlsenともFIDEレーティングという同じステージにいます。
これってすごく素敵なことだと思うのです。国内に居ながら世界を感じられるって凄くないですか?

 

FIDE戦にすることで持ち時間と大会日程がネックになります。
FIDE戦の標準的なタイムコントロールは90分+40手で30分追加+1手につき30秒追加です。
これでは1日2試合が限度で、今まで通りの試合数を確保するために大会の日程を延ばすか、大会の日程はそのままで試合数を減らすか、の二択になってしまいます。
そのため今までの日程と試合数を確保するためにFIDE戦ではなく通常の国内レーティング戦を1日3試合する従来のスタイルを維持してほしいという意見も聞きました。

 

これは完全に私情ですが、私はタイムコントロールが下手で国内でよくある40分+1手につき30秒追加の試合ではしばしばタイムトラブルに陥るので、長い持ち時間のあるFIDE戦の方がじっくり考えることができて好きです。

 


5.日本でチェスが普及するために必要だと思うこと
JCAから引き続いてNCS会員としてチェスに関わっているプレイヤーは競技としてのチェスを趣味としてプレイしている層が大多数だと思います。
もちろんこういった人たちを増やすことは大事ですが、その下地から作っていく必要があると思うのです。
私は奨励会員でもなければ将棋道場に行くわけではありませんが、将棋のルールは知っています。たまにニコニコ動画やAbemaTVでプロの対局を覗いてみたりします。
将棋と比較するのは酷ですが、日本におけるチェスの文化的定着度はまだまだ低いです。一般人がチェスに触れる機会が無い。
2014年に羽生さんとKasparovの対局をニコニコ動画で公開したように、チェスを知らない層がチェスの試合を目にする機会を増えればいいなぁ、と思います。

 


6.地方のプレイヤーが東京の大会に足を運ぶということ
ここ数年はゴールデンオープン以外の東京での大会に参加していませんでしたが、私の場合は普段は対局機会が無い相手と当たることで経験を積みたいのと、大人数の参加者が集う大会で自分の力を試したいという動機で参加しています。

国内の主要な大会はほとんど東京で開催されており、関東圏とその他の地方で対局機会の格差があります。
また競技人口も関東圏とその他では隔たりがあり、ゴールデンオープンや百傑戦が50人以上、クラブ選手権に100人を超える参加者が集まるのに対して、地方の大会で20人以上の参加者が集まるのは名古屋オープンなどの高額賞金の付く大会を除けばごく稀です。
先ほど述べたFIDE戦の増加も対象の大会の開催地は東京であり、地方のプレイヤーにとってその恩恵は薄いと感じても仕方ないことです。

 

私は岐阜に在住していますが、全日本選手権に参加しようとした場合の費用の概算は下記の通りです。
交通費(新幹線) 往復約2万円
宿泊費(前日から大会最終日までの連泊) 約5万円
大会参加費 2万円
※JCA時代はさらに段位登録料が発生する場合がありました
これに現地での交際費や飲食費を加えると10万は越えてきます。

交通手段を夜行バスにしたり、宿泊場所にカプセルホテル、ネットカフェを利用するなどで節約は可能ですが、特に女性の方などは治安面でこれらの手段には抵抗を覚えるかと思います。

東京からの距離に比例して交通費は上がりますし、こうなると社会人はともかく地方の学生などなかなか気軽に参加とはいかなくなります。

 

私が東京と地方のチェス環境の格差を縮めるアイデアとして考えたのは、ビッグトーナメント(できればFIDE公式戦)を地方に巡業できないか、というものです。
例えばクラブ選手権の開催場所を年ごとに、東京→大阪→東京→名古屋→東京→北海道・・・と隔年で他の大都市開催にするなどです。
こうすることで普段東京まで足を運ぶのが難しいプレイヤーが参加する機会を持てたり、プレイヤー間の交流も活発になればいいなと思います。

 

 

ひとまず私が書きたいことは以上です。
冒頭でも述べましたが、久しぶりに長文を書いたので文章がかなり下手になっています、読みにくかったり趣旨が伝わりにくかったら申し訳ありません。
日本チェス界のさらなる発展を祈りつつ筆を置かせていただきます。 擱筆

author:ゆずゆぐ, category:お知らせ・雑記, 23:44
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Comment
囲碁、将棋だけでなくチェスも愛好する、数少ない日本人であると自負している老人として、日本チェス界について感じている事を述べます。
チェスは崇高な芸術であると考えている私は、日本チェス界には主要な問題が二つあると考えています。
最大の問題はチェス技量向上に全く関心が無い事、2番目は特に将棋界に対して凄まじい憎悪の感情を持っている事です。
ボードゲームは完全に頭脳のみの世界であり、知的水準が極めて高いと思われる日本人にとっては、最も得意分野である筈です。
どんなスポーツ団体でも芸術組織でも学術分野でも、レベル向上が最大の目標であり、一流と呼ばれる日本の団体、個人は数多く存在します。
ところが日本チェス界に目を転じると、日本にチェスが伝播されて数十年が経過していますが、FIDEの国別レイティングにも明らかな様に、世界第100位前後という惨憺たる有様です。日本よりも遥かに遅れた経済後進国にも負け続けている現実を、日本チェス界の方々は、どのように弁明するのでしょうか?
チェス強豪国への留学、高度な指南書の普及などを回避して、数少ない愛好者間でのみ競技しても、技量向上する筈が有りません。
しかし、技量向上しない最大の原因は、将棋界に対する凄まじい憎悪の感情であると思います。
東公平、有田謙二の著作、言動を分析すると、チェスに対する情熱は皆無であり、将棋界への罵詈雑言が目的化してしまっていると感じます。
2009年4月の将棋名人戦における東公平の侮辱行為が象徴的ですが、こんな行為をしている限り、日本チェス界に未来はありません。
長くなりますので、詳細については https://fu8823kspkor.hatenablog.com/ 
を御覧下さい。
fu8823kspkor, 2020/10/23 9:24 AM
「チェスは崇高な芸術である」と言う私の考えは全く変わっていません。
はてなブログ(fu8823kspkor.hatenablog.com)に記載した通り、ゲームの普及に際して、ゲームの基本的ルールは殆ど影響を及ぼしません。多数の価値観の相異から派生した「運営方法」の相異を考えれば、日本でチェスが普及しない理由は自明です。
久し振りにブログへ「カールセンの言動から見えるチェス界の特異性」と言う標題で投稿しましたので、ご一読下さい。
改めて、日本が世界チェス界から全く相手にされない状況は、永遠に変わらないと感じた次第です。
fu8823kspkor, 2023/07/29 6:59 AM









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